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日本クレアス税理士法人

北大阪本部 えびす会計

会計通信「輪」をお届けします。

2022年7月21日

給与増加分の4割を税額控除!

 「従業員の給与を上げることで法人税が安くなる!」という話を以前にもさせていただいたと思います。これは「賃上げ」及び「雇用確保」という政府の方針があるからです。実はこの賃上げ促進税制が令和3年度及び令和4年度の2回にわたり大幅に改正(緩和)されています。

 

 特に中小企業向けでは、令和4年度の改正により最大で給与増加分の4割まで税額控除ができるようになりました。節税対策にも使えますので紹介させていただきます。(税額控除額の上限は、法人税額の20%です)

 

1.令和3年度改正(R3.4.1以後開始事業年度):最大25%控除!

  要  件:雇用者全体の給与総額が前年度と比べて1.5%以上増加    ⇒ 15%

  上乗せ:下記①②を両方満たすこと。                ⇒ +10%

  ①雇用者全体の給与総額が前年度と比べて5%以上増加

  ②教育訓練費が前年度と比べて10%以上増加

 

2.令和4年度改正(R4.4.1以後開始事業年度):最大40%控除!!

  要  件:雇用者全体の給与総額が前年度と比べて1.5%以上増加      ⇒  15%

  上乗せ:下記①または②を満たすこと。(①②併用可)

  ①雇用者全体の給与総額が前年度と比べて5%以上増加        ⇒ +15%

  ②教育訓練費が前年度と比べて10%以上増加              ⇒ +10%

 

 令和2年度以前は賃上げを重視して、給与総額の増加とは別に、「雇用者1人ずつの給与を1.5%以上増加」という要件も満たす必要がありました。しかし、コロナの影響により失業者も増えた為、雇用増による所得拡大の取り組みも評価しようという流れになり、この要件が撤廃され、給与総額の増加に一本化・簡素化されました。

 

 さらに、給与総額の増加と共に、教育訓練費も10%増加すれば上乗せされますので、節税対策として決算までにご検討いただければと思います。

 弊社顧問先に関しましては、別途アドバイスさせていただきます。